水酸化ナトリウムを伴う弱酸を中和するためのエンタルピー変化は、強酸のエンタル酸変化よりも小さくなっています。これは、弱酸が水に完全に解離しないため、水酸化物イオンと反応するために利用できるH+イオンが少ないためです。その結果、反応はそれほど多くの熱を生成しません。
弱酸と強酸の中和のための熱流の比較
次の表は、弱酸(酢酸)と強酸(塩酸)と水酸化ナトリウムの中和の熱流を比較しています。
|酸|エンタルピー変化(KJ/mol)|
| --- | --- |
|酢酸| -56.2 |
|塩酸| -57.3 |
テーブルからわかるように、酢酸の中和のためのエンタルピー変化は、塩酸のエンタルピー変化よりも小さくなっています。これは、酢酸が弱酸であり、水に完全に解離しないためです。
結論
弱酸が水に完全に解離しないため、水酸化ナトリウムを伴う弱酸の中和の熱流は、強酸の熱流よりも小さくなっています。これにより、水酸化物イオンと反応するために利用可能なH+イオンが少なくなり、熱が少なくなります。